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よくある質問

仕事の都合もあるので1カ月分の薬をもらえますか?

安定した状態の慢性疾患では、長期処方は可能です。
しかし糖尿病や高血圧症、メタボリック症候群などでは、薬だけを飲んでおけばよいと思っている患者さんも多いものです。このような疾患の場合は、食事療法や運動などと平行して薬物療法を行っているのですから、生活習慣の改善の努力を私たちは期待しています。
1カ月という処方期間は長いものですから、病気の変化への対応が遅くなることも事実です。体調の変化が少しでもあった場合は、早めに受診を心がけてください。
また、1カ月ごとの定期受診日には、診察を受けていただくようお願いいたします。無診察で薬のみ渡すことは、法律上でも禁止されています。

血圧手帳を続けるのが面倒ですが・・・。

高血圧症の管理は、血圧を適正な範囲で維持することにより、将来起こるであろう動脈硬化に由来する血管病(心筋梗塞、脳血管疾患、腎機能障害など)を予防することです。
そのためには、食事や運動などによる体重の適正な管理などとともに、家庭における適正な血圧管理は、薬物療法の作用を判定するためにも、重要な管理指標になります。
病院で1~2週に1回通院したときだけ、また緊張した中で血圧を測ることと、毎日の自らの生活の中で測ることとは、どちらが自分の血圧をより正しく反映しているでしょうか? 少し手間はかかりますが、治療によって血圧が適正範囲にはいるまでの間は、毎日の血圧を測ってください。毎日測ることで自分の血圧の動向がわかるだけではなく、医師に管理されるのではなく自己管理意識を身につけてもらうことも大事な目的でもあります。
この自己管理の方法は、既に糖尿病の血糖管理や気管支喘息の管理に用いられている方法で、患者さんと医師との病状の情報交換だけでなく、信頼関係を築くコミュニケーション・ツールとしても大変良い効果を上げています。

高血圧の人は、ずっと薬を飲み続けなくてはならないのですか?

高血圧症は、高脂血症や糖尿病などとともに生活習慣病と位置づけられ、動脈硬化による心筋梗塞や脳卒中などその後の自らの人生に重大な障害を起こすばかりでなく、家庭や社会に対しても大きな影響を与える危険性をはらむ疾患です。
高血圧症の治療は、減塩や標準体重を目指した食事療法・運動療法の励行を基本とし、それに薬物治療が加わります。降圧薬は最近は長時間作用型で副作用の少ないものが開発され、治療もやりやすくなってきました。
家庭測定の血圧で120~130/84mmHg程度を目標に、薬を調整しますが、もちろん生活習慣の改善や治療により高血圧が改善すれば、薬の減量や休止もできます。しかし休止後、生活習慣が元に戻ってしまい、再上昇することも多いものです。必ず自分で家庭血圧を測る習慣や定期的に受診を続けてほしいものです。
高血圧症の治療の目的は、重大な合併症を起こさずに、より良い長寿を全うしてもらうことにあります。病気との気長なつきあい方が大事です。

風邪と思いますが、仕事の都合で薬を長めにもらえますか?

感染症は、相手を倒すか・自分が倒されるか、病原体との戦争です。症状が現れて、まず様子を見、悪化して受診するのが普通ですので、私たち医師は、後手側として治療を開始することになります。遅れを取り戻すために十分な診察と検索を行い、熟慮の上で初期治療薬(抗菌剤など)を選択し投与しますが、相手があるものですから、その薬が有効か無効かは、時として使ってみなければわらないこともあります。
従って、服用開始48~72時間後には必ず薬効の判定をし、さらにその間の副作用の発生にも考慮しなければなりません。きめの細かい観察が必要であるために、投与間隔を長くても3日程度としているのです。3日間の服用後再来せず、中断のために肺炎に進展した例も見られました。自己判断せず必ず医師の指示に従ってください。
仕事も大事ですが、体を守ることはもっと重いものだと思います。

職場の定期健康診断の胸部X線検査で「再検査」と言われましたどうしたらよいでしょう?

春や秋には、多くの職場で定期健康診断が実施されますが、診療現場にはその後の「再検査」を求めて受診される方が少なくありません。
一般的に言って、異常値などが出た場合は、果たしてその結果が正しいのかどうか、正しいとすればその原因は何に由来するのか等を、検討する必要があり、放置するわけにはいけません。従って、必ず受診をしてその都度、その都度、結論を出しておくことが、病気の早期発見につながるものです。
胸部X線検査の目的は、以前は職場に蔓延しやすく患者さんも多かった肺結核の発見のためでしたが、最近は「肺がん」の早期発見にも力を入れています。
胸部X線検査においては「再検査」指示を自分は「がん」ではないかと深刻に受け取る方が多いのも事実です。
胸部X線写真を読影する医師は、たくさんの検診受診者のたった1枚のフィルムを見て「異常なし」「異常あり」を判断しなければなりません。年に1回の検査ですので、もし病気の見逃しがあれば、その受診当事者の将来に関わる影響が出ますし、読影の責任を問われることにもなりかねません。従って、写真に少しでも疑問点があれば、「再検査」とすることにより、次のステップ(胸部CT等)において、別の医師の目による判断を仰ぎ、より正しい結論を導き出すことができるのです。
「再検査」という大きな網をかぶせることですから、間違い(正常だった)が出ることは、必定ですが、見逃しによる病気の発見の遅れよりもまだ良いのではないでしょうか。
「再検査」の中身は、がんそのものを指摘しているのではなく、写真上の疑問点を指摘しているのですから悲観しないで、必ず医療機関を受診し正しい結論を得てください。

風邪と気管支炎は違うのですか?

「風邪」は、多くはウイルス感染によって起こります。喉の痛みや鼻水、発熱、全身倦怠感などで始まり、3日ほどの増悪期を経て合併症がなければ、薬を飲まなくても自分の健全な免疫防御力により1週間ほどで治ります。
一方、喉や鼻に付着した病原体(ウイルスや細菌など)は、呼吸とともにさらに下の気道(気管・気管支)に散布され、気管支粘膜症状として咳や痰(特に黄や緑の膿痰)が出るようになります。この状態が(急性)気管・気管支炎であり、さらに深く侵入すると肺炎に進展します。
このような状態では「風邪薬」では対処できなくなり、状態が悪化しますので、抗生物質など医療的対応が必要になります。
3日以上続く激しい咳や膿性痰、発熱、胸痛、倦怠感・食欲不振の増悪などが見られる場合は、我慢せずに早めに医療機関を受診してください。

一発で治る風邪の注射をしてもらえますか?

多くはウイルスが原因である「風邪」では、感染初期に、発熱や全身倦怠感、関節痛などを伴うことがあります。これらの症状を軽減するために、消炎鎮痛剤がよく使われます。その一つの選択として、鎮痛解熱剤の注射が使われることがありました。しかし、お話ししているように、「風邪」の治療は、一部のウイルス感染を除き、基本的には対症療法に過ぎません。健全な免疫力で自然治癒が期待できるものに対して、注射薬による危険な副作用もある以上、ただ単純に注射をすることは、必ずしも正しい選択とはいえません。

1カ月ぐらいしつこい咳が続きます。

呼吸器の病気の場合、咳はよく見られる症状ですが、その中には注意しなければならない病気があります。
主なものを列記しますので参考にしてください。長く続く頑固な咳の場合、早めに医療機関を受診することをお勧めします。

  1. 肺がん
    特にヘビースモーカーで発生しやすい気管や主要な気管支原発のがんで、頑固な咳が特徴的です。ヘビースモーカーは定期的な胸部X線検査が必要です。
  2. 肺結核
    今でも決して軽視してはならない感染症で、微熱や痰、消耗感などを伴います。特に家族など周囲への感染の危険性があります。
  3. マイコプラズマあるいはクラミジア感染
    最近増えてきている気道・肺感染症で頑固な空咳が続き、痰は出ないか少ないのが特徴です。診断がつけば、治療にはよく反応します。
  4. びまん性間質性肺炎
    痰を伴わない空咳が特徴で、進行すると息切れ、呼吸困難が見られ呼吸の働きの障害が出てきます。
  5. 咳喘息
    気管支喘息の一つのタイプで、発作性咳が特徴です。吸入ステロイド剤の使用など気管支喘息の治療で改善します。